第164回国会(通常国会) 2006.1.20~6.18

財政金融委員会

2月23日(木) 日銀報告について

【日本銀行総裁 福井俊彦、日本銀行副総裁 武藤敏郎、日本銀行理事 白井方明】

(主な論点)

日本経済の景気が回復する一方、デフレから脱却については認識に相違がある状況下、 2001年3月から導入された量的緩和政策の解除の時期、解除後の金融政策のあり方に関心が集まる中、量的緩和政策の解除の定義、解除後の日銀当座預金残高の削減の仕方及び市場への影響、地域ごとの経済状況の格差について、日本銀行の考え方・認識を質した。

質疑では、量的緩和解除の結果、金利が上昇し、国債管理政策に悪影響が及ぶことを防ぐため、長期国債の売りはしないと宣言しておく必要性を指摘した。


3月22日(水) 予算委員会からの委嘱審査
(平成18年度総予算(3案)平成18年度公債発行特例等法、所得税法改正、国有林野事業特別会計法改正)

【日本銀行総裁 福井俊彦、財務大臣 谷垣禎一、経済財政・金融担当大臣 与謝野馨】

(主な論点)

はじめに、国債の発行残高が増えているのに長期金利が上昇しない理由を質した後、現在の1.2兆円に及ぶ国債の買い切りオペを止めた場合、金利が上昇する可能性を指摘。

次に、日銀に対してゼロ金利政策をいつまで継続するのかの目安を質した。日銀が長期国債を買い続けるよう財務省が要求したかどうかに関する、長期国債の買入れ額の現状維持等による市場の安定確保を期待しているとの谷垣大臣の答弁に対し、国債管理政策の中に国債の買い切りという日銀の買いオペが組み込まれていく懸念を指摘した。

最後に、地方交付税交付金は地方の固有の財源なので、3兆円を税源移譲する際には法定5税の税率を見直しても良かったと指摘した。


4月20日(木) 国有財産の効率的な活用を推進するための国有財産法等の一部を改正する法律案について

【財務大臣 谷垣禎一、経済財政・金融担当大臣 与謝野馨、日本銀行副総裁 武藤敏郎、金融庁】

(主な論点)

前半、日銀の量的緩和政策の解除後、長期金利が上昇している状況につき、政府の見解を質した。次に、ゼロ金利を継続しろという政府首脳の発言が、かえって今後日銀がセロ金利を解除するのではないかという市場の憶測を呼ぶことの懸念を示した後、日本の短期金利が長期金利に与える影響は予測し難いので情報提供の必要性を強調した。続いて、長期金利を、不要なリスクプレミアムによって、市場の実態を反映しないような形で上昇させない手段について政府の見解を質した。

後半、アイフルに対する全店業務停止問題について、全店を挙げて違法行為を行ってきたのに、何故今まで表面化されなかったのか、金融庁の対応を質した。また、違法行為によって挙げた収益の扱いについて、業務停止命令を受けた後も増収増益を続ける業者があることを指摘し、業務停止命令の本当に適切なのか再検討する必要性を強調した。

最後に、出資法で定める上限金利と利息制限法の間のグレーゾーンの見直しの方向性について政府の見解を質した後、すべての実態を把握した上で検討することの必要性を強調した。


5月30日(水) 証券取引法等の一部改正案(金融投資サービス法)

【経済財政・金融担当大臣 与謝野馨、内閣府副大臣 櫻田義孝、内閣府大臣政務官 後藤田正純】

(主な論点)

審議では、まず、金融先物や商品先物などの複雑な取引の仕組みやそのリスクを理解していない消費者とプロである商品取引員が接点を持つことの危険性を指摘し、今回の法改正によっても法令違反を繰り返す悪質な先物取引業者から消費者を守るには不十分であるとして、横断的な法律の必要性を強調するとともに、業優先・業推進の観点に立つ政府の姿勢を質した。

次に、保険金の不払い問題では、金融庁は保険会社の財務内容以外の情報もきちんと開示して、当該保険会社が本当に安心かどうかを消費者が判断できるようにすべきだと主張した。

最後に、デフレ脱却を判断する際の要素を質した後、デフレの脱却という判断自体が小泉内閣の改革の成果を示すものとしての政治的な意味合いを持つことを指摘し、デフレ脱却宣言には経済運営上の意味合いはないことを確認した。

6月13日(火) 一般質疑(株価の動向、不良政権比率、金融機関の業務停止命令、村上ファンド問題)

【経済財政・金融担当大臣 与謝野馨、日本銀行総裁 福井俊彦】

(主な論点)

冒頭、日銀福井総裁の村上ファンドへの出資につき、公共機関のトップとして特定銘柄の出資金を保有し続けることの是非を質し、資産公開の必要性を強調した。

次に、現在の株価の下落につき、量的緩和解除との関係を質した後、デフレとゼロ金利解除を同一の次元で語る閣僚の発言は、デフレ脱却イコールゼロ金利解除であるとのニュアンスを市場に与えているとし、デフレ脱却の判断が政治的に行われることの無いよう、両者は別次元で判断を行うとする政府の方針を出すべきとした。

続いて、主要行の不良債権比率の低下傾向については、主要行がリスクを取らないで、財務内容を良くするため優良企業しか相手にせず、地方銀行、第二地方銀行がその他の貸出先を担当するという構図は、金融の仲介機能を果たしているとは言えないと懸念を表明。また、金融機関に対する業務停止命令の多発の背景として、業中心であった小泉改革によって生じたひずみの是正の段階に入ったとの認識を示した。

最後に、4000億に及ぶ村上ファンドへの出資の実態解明の必要性を指摘した。