国債管理政策は最重要課農政の大転換、経営所得安定対策(品目横断対策)の問題点

 農政の大転換ともいうべき経営所得安定対策の平成19年度導入に向けた法律が与党の賛成多数で可決しました。

 対象品目は、米、麦、大豆、澱粉用ばれいしょ、てんさいの五品目。品目横断的に過去の生産実績を基礎に、品質を加味した交付金を農家に直接支払いしようというもの。対象は、認定農業者であって4ヘクタール以上、営農集団、生産法人の場合は20ヘクタール以上を基本としています。

 民主党は、一昨年、農業再生プランを作成しました。その中で、直接支払いの導入を提案し、自給率向上に向けた筋道を併せて提示しました。また、意欲のある農家販売農家すべてを交付対象とする考え方を柱としております。

 政府の直接支払いの考え方では、自給率の向上にどのようにつながるのかの具体的な流れが見えてきません。自給率向上は完全に空文化しています。達成できない、する気のない目標を掲げるのであれば、自給率をどうするのかについてきちんとした説明をすべきです。

 政府案の最大の問題は、交付対象をかなり限定したことです。

 これでは、多くの農家が交付対象からはずれてしまいます。規模拡大できない農家は営農集団を作れ、と政府はいいます。農家の多くは営農集団そのものに魅力を感じていません。家族経営を基本としてきたこれまでの農政の方針とも合いません。にもかかわらず、交付金が欲しければ、営農集団を作れというのは、現場無視以外の何物でもありません。

 経営規模に着目し、農家を選別することが、わが国の農業・農村の実情にそぐわない理由はたくさんあります。

 大切なことは、やる気のある農家がどのようにすれば安心して営農が継続でき、かつ、共存を前提とした農村の機能が維持できるかであります。実態にそぐわない制度はすぐにでも見直しする必要があります。

 こういう観点から、経営所得安定対策の今後の推移については重大な関心と問題意識を持って見ていきたいと思います。

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