第165回国会(臨時国会) 2006.9.26〜12.19


11月30日(木) 農林水産委員会 一般質疑(品目横断的経営安定対策)

【農林水産大臣 松岡利勝】

(主な論点)

  冒頭、FTAに関連して、大臣のいう「価格は市場で、所得は政治で」という意味は、関税引き下げは受け入れてもいいが、その分、所得の支払を行なうことなのかと質したのに対し、大臣は、必要なものは必要な関税措置を取る。しかし、価格は国内市場に任せて、消費者の利益を守る趣旨だと答弁した。

  次に、政府の品目横断的経営安定対策について、農業人口が急激に減少し、基幹的農業従事者が高齢化する中にあって、なぜ農地の流動化を加速する必要があるのか疑問を呈した。耕作放棄地が増えている農村の現状と、認定の担い手を、個人は4ヘクタール、集落営農は20へクタールと限定することの整合性が取れていないと対策の問題点を大臣に質した。

  更に、今回の政策は、農村という本来最も注目しなければならない要素が、その体系から完全に欠落し、生産効率主義を今の段階でやろうとしていると政府を批判した。

  最後に、必要なシビルサービスをどう確保するかが、農村を考える時にも大事であると指摘して質疑を終えた。


12月12日(火) 財政金融委員会 貸金業法改正について

【金融担当大臣 山本 有二、内閣府副大臣 渡辺 喜美、法務副大臣
水野 賢一、内閣府大臣政務官 田村 耕太郎、金融庁総務企画局長 三國谷 勝範】

(主な論点)

  冒頭、今回の改正が、資金調達コストの高い小さな貸金業者には厳しいものであり、少額融資については特例の利息があってもいいことを指摘した上で、改正の前提となるデー タの定量的、実証的な分析の必要性を強調した。

  次に、年収の3分の1以上の貸出しを禁止する総量規制について、3百万未満の場合、年収の把握が担保されておらず、2社に分ければ自由に借りることができるので、総量規制の実効性がなくなり、規定の意味がないことを指摘。政府の考え方を質した。

  また、住宅ローンを除外することは、多重債務者防止の観点からは逆効果であり、年収を把握する際に住宅ローンの平均的な年償還額を引いた上で、3分の1の規制を行うべきだとし、政府の考え方を質した。

  更に、貸し手が資産を調査した上で、貸出しを行い、その情報を取り立ての際に利用することは、実質担保を取っていることに近く、無担保無保証を前提とした高い金利を設定するのはおかしいと指摘した。

  最後に、上限金利の持つ制度的意味、今回の上限設定の根拠について、政府の見解を質したが、政府からは、検討課題というだけで明確な説明はなかった。

  従来、消費者金融の世界では、貸付の上限金利は、出資法上の上限金利だけを見て、利息制限法上の上限金利を上回った所で設定されてきたので、利息制限法上の上限金利は意味がなかった。そうした状況下で、20%、18%、15%という新たな利息制限法上の上限金利を設定しても、20%以上の金利でも借り入れるいびつな資金需要の圧力があり、このような消費者金融市場の歪みや貸し手と借り手との情報の非対称性のため、金利はその上限に張り付いてしまい、上限の枠内で市場競争が本当に起きるのかどうか疑わしいと疑問を呈した。すなわち、利息制限法の上限金利は、法定金利としての意味を持つことになるのでないかと懸念を表明して、議論を締め括った。

11月2日(木) 財政金融委員会 日銀報告について

【財務大臣 尾身 幸次、日本銀行総裁 福井俊彦、日本銀行理事 水野創、日本銀行理事 稲葉延雄】


(主な論点)

  冒頭、福井総裁の村上ファンドへの出資問題につき、疑念が出てくるような環境をつくったこと自体が問題であって、日銀総裁への信頼性を損ね、総裁の発する言葉には疑念が待たれたままであり、任期をまっとうする前に、けじめをつけるべきであるとした。

  次に、金融政策をめぐる政府と日銀の関係について、安倍首相の「金融面から確実に経済を支えて頂く」とは、利上げを急ぐなという意味なのか政府の見解を質した。また、日銀の展望レポートにいう「ゆっくり」と金利調整を行なうことの意味を質したのに対し、福井総裁は、利上げをするときには小刻みに段階を踏んで行い、そのインターバルについてはゆとりをもって判断する答弁した。

  更に、経済財政諮問会議で議論することと、日銀の独立性との兼ね合いをどう説明するのか政府に質したが、尾身財務大臣からは、政府、日銀間の意思疎通を行なう一つの機会として活用するという以上の明確な答弁はなかった。


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